2023/08/15 09:39
敏感さと鈍感さ
こんにちは🌞フェリッサです🍀
お盆休みはゆっくり過ごされていますでしょうか?
本日は、発達特性の敏感さと鈍感さについてお話をしたいと思います。
日頃、おこさまと過ごしているなかで、
「そこまで大げさにならなくてもいいんじゃない?」
や
「なんでこんなに伝えてるのに、リアクションがないんだろう?」
と思われることはありませんか?
もしかするとそこには、感覚の敏感さ・鈍感さが関係しているのかもしれません。
感覚の敏感さ・鈍感さとは、
おこさまが、自分のからだに受け取る刺激が、強すぎたり、弱すぎたりすることです。
その理由には、外からの刺激を受け取る【感覚受容器】が受け取る量の違いによって変化する・・・、といったことから関係してくるのですが、
詳しいお話はまた後日にしたいと思います。
この感覚の敏感さ・鈍感さがあることで困るのは、
おこさまが、その原因を説明することが難しく、その結果の言動に現れてしまう場合です。
その一例をご紹介します。
『外に出たくない』
『大声を急に出す』
『離席して部屋をウロウロしだす』
このような言動を周りから見ると、
「我慢できない、おちつきのない子」
と思われてしまう場合があります。
それでは、先ほどのおこさまの言動に、このように付け足すとすれば、どのように感じるでしょうか?
『(目がチカチカするから)外に出たくない』
『(イライラするから)大声を急に出す』
『(じっとしていると暇だから)離席して部屋をウロウロしだす』
このように、おこさまがなぜ、そのような言動を取ったのか、詳しく聞き取ったり、気持ちを汲み取ることで、
おこさまの気持ちが少しずつ分かってくるかもしれません。
さらにここから、感覚の鈍感さ・過敏さから影響があるものとして推測すると、どうなるでしょう?
外は天気がとても良く、太陽が眩しくて、視覚の敏感さがあることで、
『(目がチカチカするから)外に出たくない』
教室で男の子が急に大きな笑い声を出したり、リコーダーの音が耳に残ったり、聴覚の過敏さがあることで、
『(イライラするから)大声を急に出す』
何かに触れたい、動いて目が回る刺激が欲しいなど、触覚や前庭感覚の鈍感さがあることで、
『(じっとしていると暇だから)離席して部屋をウロウロしだす』
というように、おこさまの感覚の鈍感さ・敏感さが、言動の理由に隠れているかもしれません。
ここまで推測することができれば、
個人配慮が必要なのか、環境配慮が必要なのか、具体的な対策を立てることができるようになります。
例えば、
外は天気がとても良く、太陽が眩しくて、視覚の敏感さがあることで、
『(目がチカチカするから)外に出たくない』
→こども用のサングラスをかけて外に出てみようか?
教室で男の子が急に大きな笑い声を出したり、リコーダーの音が耳に残ったり、聴覚の過敏さがあることで、
『(イライラするから)大声を急に出す』
→イヤーマフ付けてみる?教室が静かになるまで、保健室で休憩してみる?
何かに触れたい、動いて目が回る刺激が欲しいなど、触覚や前庭感覚の鈍感さがあることで、
『(じっとしていると暇だから)離席して部屋をウロウロしだす』
→あっち向いてホイする?お気に入りのタオルや鉛筆触っておく?
など、おこさまの困りごとに寄り添い、しっかりと話をしながら、おこさまが、
『これなら大丈夫かも。』
と思える対策を一緒に考えていけると、良いかもしれません。
上述の、おこさまの言動に対する気持ちの汲み取りと、そこに根ざしている感覚の敏感さ・鈍感さは、あくまで一例です。
まずはおこさまが、どのような感覚の敏感さ・鈍感さを持っているのか、知っておくことで、
おこさまひとりひとりに合わせた、療育や支援をするための手がかりになるかもしれませんね✨